旧耐震の住宅は大地震に直撃されると大キがかなり高い確率で凶器になるというのである新耐震とは想像を超える大きな差があったのだ。後、2OOO年に改正された最新の耐震基準「新.新耐震」になると格段に耐震性が増し、逆にほとんどの住宅が大地震に直撃されてもかなり高い確率で人を生かしてくれる家になるということも知ることになった。

すでに阪神・淡路大震災から6年が過ぎた2そうした住宅の耐震補強をいかにして進めるかということが行政としても大きな課題になり始めたころだ
。耐震診断、耐震補強が進まない理由をいろいろ探っているうちに、として、当時K首相が掲げて話題になっていた構造改革という言葉を借り、本当に今なすべき構造改革としていわゆる「住まいの構造改革」を旗印に、既存不適格住宅の建て替え促進を打ち出した。様々な人たちから共感を得ることになり、2OO3年9月NとM、Dなど22社が発起人となって「S協会」が発足したのである。

本文でも少し触れたが、S協会は、木造住宅の耐震改修や既存不適格住宅の建て替え促進を目的に設立され、2OO4年1月にはNPO法人として認可された。現在会員企業は約45O社に達しており、「阪神・淡路大震災を風化させてはならない!」を合言葉に、住宅建築に携わる者に対して、耐震診断.耐震補強等、住まいの安全性を高める技術.手法の指導.普及を行い、一般ユーザーの住宅の安全性(耐震性)向上に寄与できるよう、震診断.耐震補強の知識.技術向上のために、実践を含んだ活動を行っている。本書は、既存不適格住宅問題という阪神・淡路大震災の最大の教訓、まさに阪神・淡路大震災で家が凶器となって亡くなった約5OOO人もの人たちの声なき声を、新潟県中越大地震に生かせなかった、いや生かせる努力が足りなかったという猛反省に端を発している。
明日にでも起こるかもしれない大地震を前に私たちが、私たちの世界でいちばん大切な人の命、なくす必要のない命を守るためになすべきことがある。決して不可能なことではない。
一例として「総合的100年住宅推進施策」を提案させていただいた。まだ一つのアイデアに過ぎず、詰めなければならない要素は数多くあると思うが、これをたたき台として読者の皆さんからぜひいろいろなご意見をいただき、一日も早く「住まいの構造改革」を形にする施策が実現することを願っている。

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